お子様ランチ

着の身着のまま木の実ナナ

外れ値

ずっと取り残されている感覚を抱えたまま生きている 小学生の頃、給食を食べきれなくて 残すことは許されなくて 掃除の時間になっても 1人机で食べたくないものと向き合わされ 痛々しいものを見るような周囲の目に晒されながら 自分だけ掃除にも昼休みにも入れず、まるで自分だけ時間が止まってしまったかのように 取り残された時を経験した

あの頃からずっとそう 周りと比べて劣っている自分 かわいそうな自分 痛々しい自分

辛くて悲しくて寂しいから 自分が自分じゃないことにして かわいそうな誰かを上から見るようにした

周囲にそういう目で見られると なぜかその役割を全うしないといけない気がして 結局そのかわいそうな振る舞いばかりしている

つらいことがあっても 自分のことじゃないみたいにしてやり過ごしてきた それしか知らなかったから

大人になって知る 誰かに裏切られるってことは 逃げられないことなんだ 否定された自分を見なかったことにしても そこには誰もいなくなるだけ