お子様ランチ

着の身着のまま木の実ナナ

睡魔

骨壷を抱えて歩く 骨壷を抱えて電車に乗る 骨壷を抱えて飛行機に乗る

仕事で疲弊して使い物にならなくなった頭で 日々の睡眠不足を引きずって いなくなった人の骨を大事に抱える

この重たさに泣いたってなんの意味もない ただのモノでしかない 分かっているはずなのにどうしてこんなに悲しいのでしょう 家から連れ出したくないような、故郷に連れてってあげたいような、なんの思いをなくただ重さを感じるだけのような

いなくなった人に思いを馳せても何にもならない 生きている人間は極力、生きている人間に目を向けなければならない いなくなった人に人生を振り回されてはならない

どうして人は睡眠が必要なんだろう どうせいつかいなくなるなら、その時までずっと起きていられたらいいのに 眠っている人といなくなった人にどんな違いがあるのだろう 肉体の有無という目に見える違い以外は変わらなくない?

いなくなるのって、いないことがずっと続くことです いなくなる前よりずっと、そばにいるんです

会えなくても離れてない人はいるの